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今回から定期建物賃貸借制度(定期借家契約)についてお話したいと思います。
第1回目は≪概要編≫です。
賃貸マンションやアパート、オフィスなどの契約には主に普通借家契約と定期借家契約があります。
定期建物賃貸借制度は平成12年に「良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法」に基づき借地借家法の一部改正により始まりました。
しかし、まだまだ浸透しておらず、この制度を利用した定期借家契約は全体の4~5%に留まっているのが現状です。
一方で賃貸に関するトラブルや問題点は年々多様化しているのは周知の通りです。
実は定期建物賃貸借制度は様々な問題を解決していける可能性があり、建物所有者や仲介会社、管理会社だけでなく、入居するテナント側もよく理解して活用していくことが大切であると考えられています。
現在、一般的に建物の賃貸借契約として利用され、普通借家契約などと呼ばれているものは昭和16年改正された「借地借家法」に基づいています。
当時は借家の割合は8割程度もありました。また、昭和16年といえば戦時です。
なぜこの時期に作られたのかというと、昭和14年の地代家賃統制令以降、解約が増え、家を追い出されたり、出征して家を離れることなどが背景にあり、賃借人を保護して安心して住めるようにしたのです。当時は必要な法律改正だったと言えます。
特徴としては賃貸借期間が2年などの有期契約でも、期間の定めのない契約でも、所有者側からの解約には高いハードルが設けられているということが上げられます。正当事由を満たさない限り、テナントは契約を更新しながら入居を続けることができます。
一方で定期借家契約は予め契約期間が決まっている契約です。更新という概念はありません。テナントは契約期間が終了したら退居します。もちろん、双方合意のもと再契約することもできます。
なんだか、これだけ見ると定期借家制度はテナントからすると損な感じを受けるかもしれません。
本来、契約とは双方が対等な立場で締結されるべきと思いますが、普通借家はテナント保護色が強く、定期借家の方が対等な立場での契約となっています。保護しているようで実は弊害となるようなこともあり、長い目でみると対等かつ互いにメリットがあるような契約を結ぶことのほうが健全ではないかなということなのです。
次回は具体的な違いについてお話します。
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